« 春の陽気 | トップページ | だって寒いんだもん »

2011年4月 4日 (月)

名取の実家

津波に襲われてから3週間が過ぎ、姉と叔母も荼毘に付され少し落ち着きを取り戻したか、奥さん実家に行ってみたいと言うので名取の実家へ向かった。

被災の状況はGoogleEarthで確認していたおんちゃんは実家が跡形も無くなっているのは知っていた。
奥さんにはそれとなく、閖上の惨状や北釡を含め仙台空港周辺の惨状を新聞やテレビを通じて得られる情報を少しづつ話していた。

想い出がいっぱい詰まった育った家が無い現実を目の当たりにした奥さんの気持ちを考えだだけで涙か溢れてきた。

ほんとに何も無い。実家があった場所には母屋の基礎、兄夫婦の家の基礎、土蔵二棟、農機具倉庫、あらゆる建物は基礎を残して皆流されていた。

辺りは海から運ばれた砂に覆われて土が見えない。砂には波紋が残っている、まるで砂浜を歩いているかのようだ。

広浦地区はニュースで報道されたのは宮城農業高校の状況だけ。校舎の二階が水没する位の高さまで津波は成長していたらしい。
この辺りでは一番海に近い場所だった実家は津波のエネルギーをまともに受けたのだろう。
電柱も折れていた。

番犬のコロはお姉ちゃんが大切に育てていたメスのワンコだった。地震があった当日はビニールハウスに繋がれていたはずだ。
津波から逃げる余裕も無かった。コロも繋がれたままだった。

姪が見つけたんだ!コロを。
苦しかっただろうけど、首輪をしたまま伏せしてやすらかな表情で亡くなっていた。主を亡くしてなお番犬の役割をまっとうしていたんだ。

姪はコロのお墓をつくってあげた。
コロが生んだ子犬たちは1年程前に閖上の朝市で里子に出したので今でも元気にしているだろう。

家族の猫も行方不明だ。
きっと何処かで生きていると信じて止まない。

|
|

« 春の陽気 | トップページ | だって寒いんだもん »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

先月、猫のことでお邪魔した山梨の者です。
(猫は結局まだ行方不明のままですが。。。)
私も今回の地震で仙台にいる友人の無事を確認し、救援物資を送ったりしたのですが、その友人のお母様のご実家が名取で、お母様の妹さんのひとり息子さん(27歳、友人の従弟)が津波の犠牲になったと聞きました。
私自身は会ったこともない方ではありますが、友人のみならず、友人のご両親、亡くなった彼のご両親、そのほかたくさんの彼に縁のある方々の悲しみを思うと、ひとり息子を育てた私には、とても他人事と思えず、涙を禁じえませんでした。
今日、また、あなた様の日記を読ませていただき、涙があふれました。
私の友人の従弟さんも、飼っていたワンちゃんを助けようとして津波にのまれたのだそうです。
こんな悲しみの輪がいったいどれだけあることか、本当に、本当に、想像を絶する大惨事で、言葉もみつかりませんが、みなさまのお心がどうぞ癒されますように、心から祈っております。

投稿: | 2011年4月16日 (土) 23時28分

不幸な話が途切れませんね。
時に涙を流すこともありますが、泣いてばかりでは不幸に見舞われた方々や、動物たちにしっかりしろと言われそうです。悲しいことがたくさんありますが挫けないで前に進んでいます。
悲しみを乗り越えてがんばります。

ありがとうございます。

投稿: | 2011年4月18日 (月) 20時10分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 春の陽気 | トップページ | だって寒いんだもん »